【最新版】犬の肝臓病ケアと食事完全ガイド|症状・数値・手作り食・おすすめ食材まで徹底解説

犬の肝臓病は、肝臓の機能が低下し、体内の毒素を適切に処理できなくなる状態を指します。慢性肝炎、肝硬変、門脈シャントなどさまざまな病気が含まれます。
前回の記事では、犬の肝臓の働きや病気の原因について解説しましたが、今回は 肝臓病になってしまった場合の食事の注意事項やケア について詳しく説明します。
肝臓病と診断される健康診断の数値
犬の肝臓病は、血液検査によって診断されます。主に、以下の数値が基準を超えている場合、肝機能の異常が疑われます。健康診断の検査結果表と照らし合わせてみましょう!
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)/GPT
- 基準値:17~78 U/L
- 上昇すると肝細胞の損傷が疑われる。
AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)/GOT
- 基準値:17~44 U/L
- 肝臓だけでなく心臓や筋肉の異常でも上昇する。
ALP(アルカリホスファターゼ)
- 基準値:0~89 U/L(犬種によって異なる)
- 肝胆系の異常や胆汁の流れが悪くなった場合に上昇する。
GGT(ガンマグルタミルトランスフェラーゼ)
- 基準値:0~14 U/L
- 胆管まわりの異常、胆汁うっ滞や肝障害で上昇する。
このような血液検査の数値を獣医師と確認しながら、適切な治療と食事管理を進めることが重要です。
※基準値は、みどり動物病院による
肝臓病の犬の食傾向とは?
肝臓病になると、犬の食欲や食事の好みに変化が見られることがあります。以下のような傾向が見られるため、適切な対応が必要です。
■ 食欲の低下
肝臓は、身体の代謝や毒素の分解を担いますが、これらの機能が低下すると、食欲が減退することが多くなります。そのため、消化しやすく、嗜好性の高い食事を与える工夫が求められます。
■ 脂肪の消化が難しくなる
肝臓病になると脂肪の代謝がうまくできず、脂肪分の多い食事を摂ると消化不良や下痢を起こすことがあります。低脂肪の食事を意識することが重要です。
■ たんぱく質の摂取に注意が必要
たんぱく質の代謝が難しくなることがあり、過剰に摂取するとアンモニアの蓄積につながる可能性があります。少量でも有効に働く品質の高いたんぱく質を適量摂ることが求められます。
■ ナトリウム(塩分)に敏感になる
肝臓の機能が低下すると、体内の水分バランスが崩れやすくなり、塩分の摂取量によっては浮腫(むくみ)や高血圧のリスクが高まることがあります。
■ ビタミン・ミネラルの吸収が低下
特にビタミンB群、ビタミンK、亜鉛などの吸収が低下することがあるため、栄養バランスを考慮した食事を心がける必要があります。
肝臓病の犬に適した食事とは?
■ 高品質なたんぱく質を適量に
肝臓はたんぱく質の代謝に関与するため、肝臓病の犬には 消化しやすく高品質なたんぱく質 を与えることが重要です。ただし、過剰な摂取は肝臓に負担をかけるため、適量を守る必要があります。
おすすめのたんぱく源
- 鶏肉(皮なし、脂肪分を取り除く)
- 白身魚(タラ、ヒラメなど)
- 豆腐
- 低脂肪のカッテージチーズ
避けるべきたんぱく源としては、 赤身肉や加工肉(ハム、ソーセージ) など、脂肪が多く含まれるものがあります。
■ 低脂肪の食事を心がける
脂肪の消化には肝臓の働きが必要なため、 低脂肪の食事 を意識しましょう。
おすすめの低脂肪食品
- さつまいも、かぼちゃ(食物繊維が豊富で消化に良い)
- 白米や玄米(エネルギー補給に最適)
- オメガ3脂肪酸(サーモンオイル、亜麻仁油)
■ ビタミン・ミネラルを意識する
肝臓病の犬には 抗酸化作用のあるビタミンEやビタミンC、亜鉛 などが有効とされています。
おすすめの食材
- 緑黄色野菜(ブロッコリー、人参)
- りんご(ポリフェノールが豊富)
- ひまわりの種(ビタミンEが豊富)
肝臓の炎症を抑える作用を持つビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、また細胞の再生を促すビタミンB2の摂取も心がけてみてください。
■ 塩分を控えめに
塩分の過剰摂取は肝臓に負担をかけるため、 無添加のフード を選ぶことが大切です。
肝臓病の犬におすすめの食事レシピ
手作りごはんの例:「鶏ささみと野菜のヘルシーリゾット」
材料
- 鶏ささみ(50g)
- 白米(50g)
- かぼちゃ(30g)
- 人参(20g)
- 亜麻仁オイル(小さじ1)
作り方
- 鶏ささみを茹でて細かくほぐす。
- かぼちゃと人参を柔らかくなるまで煮る。
- 白米と一緒に煮込み、最後に亜麻仁オイルを加える。
- 人肌に冷ましてから与える。
肝臓病の犬のケア方法
●定期的に血液検査を受ける
肝臓病の進行具合を確認するために、 定期的な血液検査を行いましょう。
●ストレスを減らす
ストレスは免疫力の低下につながります。散歩の時間を工夫し、 無理なくリラックスできる環境 を作りましょう。
●適度な運動をする
過度な運動は避けるべきですが、 軽い散歩やストレッチ は血流を促進し、肝臓の働きを助けます。
●獣医師と相談しながらサプリメントを活用
・ウルソデオキシコール酸(胆汁の流れを良くする)
・ミルクシスル(マリアアザミ)(肝機能をサポートする)
まとめ
肝臓病になった犬には 消化しやすい食事と適切なケア が不可欠です。高品質なたんぱく質を適量にし、ビタミン・ミネラルを補いながら、塩分や脂肪を控えた食事を心がけましょう。また、定期的な健康チェックやストレス管理も重要です。
愛犬の健康を守るために、 適切な食事とケア を実践しながら、獣医師の指導のもとで最適な方法を選んでいきましょう。
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