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犬は“甘やかされすぎ”もストレス?|しつけと我慢力の本当の関係を徹底解説

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「わが子のように可愛い愛犬には、なるべくストレスのない毎日を送ってほしい」
「嫌がることはさせたくないし、できるだけ要求は叶えてあげたい」
――多くの飼い主さんがそう考えるのは、とても自然で優しい心の表れです。

しかし一方で、こうした“優しさ”が犬の心に不安や混乱を招いてしまうケースがあることも知っておいてほしいのです。

犬は「自分の思い通りになる環境=幸せ」と感じる動物ではありません。むしろ、「どう振る舞えばよいのかがわかる環境」のほうがずっと心地よいのです。

この記事では、

  • なぜ“甘やかされすぎ”が犬のストレスになるのか
  • 犬の“我慢力”とは何か?どのように育てるのか
  • 飼い主が今すぐできるトレーニングの工夫
  • 本当に犬の幸せを考える「愛情」のカタチ

について、具体例も交えて掘り下げていきます。

犬にとって“自由すぎる環境”はストレスになる

● 甘やかされている犬ほど、情緒が不安定に?

私たちは「自由に過ごせる」「好きなことを好きなだけできる」環境を理想と考えがちですが、犬にとっての自由は、“責任”と“緊張”を意味する場合があります。

実際、以下のような行動をする犬は、甘やかされているがゆえにストレスを感じていることが多いのです。

  • インターホンが鳴るたびに狂ったように吠える
  • 来客に過剰に飛びついたり、唸ったりする
  • 飼い主が出かけると、吠えたり物を壊したりする

こうした行動は、「自分が守らなければならない」「判断しなければならない」という心理的な“重荷”を犬が抱えていることの現れです。

● 飼い主がリーダーでないと、犬は“孤独”になる

ルールや指示がなく、飼い主が犬に合わせすぎると、犬は「この家に、自分を導いてくれる存在がいない」と感じます。

それはまるで、地図もコンパスも持たずに知らない場所に放り出されるようなもの。どこに進んでいいかもわからず、不安と緊張が心を支配するのです。

犬は「従うこと」で安心する

● 犬は「役割のある環境」でこそ安心する生き物

群れで生活する本能を持つ犬にとって、「自分の役割がはっきりしている環境」はとても落ち着ける場所です。

「飼い主がリーダーで、自分はその指示に従って動けばいい」という構図がしっかりと成り立っていれば、犬は余計な心配をする必要がなく、安心して毎日を過ごせます。

その証拠に、しつけが行き届いた犬は、必要以上に吠えたり暴れたりしません。 穏やかで、人の動きをよく観察し、落ち着いて行動することができます。

● 甘やかしは、犬に“決断の責任”を押しつけることも

「おやつもっと欲しいの?」「散歩行きたいの?」「こっちが好き?」――常に犬に決定権をゆだねていませんか?

人間にとっては小さなことでも、犬にとっては「どうしたら正解か分からない」プレッシャーになります。特に敏感な性格の子や、元保護犬など安心感に飢えた犬にとっては、それが強いストレスになり得るのです。

我慢する力は「脳」で育てるもの

● 我慢=前頭前野のトレーニング

我慢する力は、犬の脳――特に前頭前野(前頭葉)という部分の発達に大きく関係しています。
ここは、「感情の制御」や「衝動の抑制」に深く関わる領域。

  • 「欲しいけど待つ」
  • 「吠えたいけど我慢する」
  • 「走り出したいけど座って待つ」

こうした行動はすべて、脳が発達してこそ可能になります。
反対に、甘やかされ続けて我慢の経験がない犬は、感情をコントロールする術を学べず、“常に爆発寸前の状態”になってしまうこともあります。

因みに、人間でも、歳をとると気が短くなるといわれることがあります。それも、前頭前野の働きが弱まることで我慢がきかなくなるからと考えられています。脳も筋トレが大事ですね。

我慢トレーニングは“心を育てる教育”

● 日常に潜む、我慢を教えるチャンス

「我慢」と聞くと厳しいイメージを持たれるかもしれませんが、教え方次第で楽しいゲームのように覚えてくれます。

たとえば――

  • おやつを目の前にして「マテ」で待たせる
  • 飼い主の合図があるまでドアから出さない
  • 興奮しても「おすわり」で一度落ち着かせる

これらを毎日、繰り返し積み重ねることで、犬の中に“自制心”の土台ができてきます。

● 成功体験が「自信」につながる

そして何より大切なのは、「できたら褒める」「我慢できたら嬉しいことがある」という成功体験をセットにしてあげること。

我慢は“イヤなこと”ではなく、“がんばれば褒められること”という意識に変われば、犬自身が進んで挑戦するようになります。

飼い主が目指すべきは「強くて優しい存在」

犬にとって理想の飼い主とは、「なんでも言うことを聞いてくれる人」ではありません。
「自分を導いてくれる、一貫性のある存在」です。

  • ダメなことはダメと教える
  • ルールを守らせる
  • 落ち着いた態度で接する
  • 感情的にならず、必ず褒める

こうした接し方が、犬の心を安定させ、ストレスを減らしていくことにつながります。

まとめ|“かわいそう”ではなく、“心から安心できる”接し方を

✅ 甘やかされることが犬にとってストレスになる場合がある
✅ 我慢力は、前頭葉を鍛えることで育てられる
✅ しつけ=犬の心を安定させ、ストレスに強くする教育
✅ 犬は「ルールある環境」でこそ、本当の意味で安心できる

「我慢する力」は、犬にとって一生の宝物です。

ちょっと待つ。ちょっと落ち着く。ちょっと譲る。
そんな「ちょっとした我慢」を日々積み重ねることで、犬の心はどんどん穏やかに、柔らかく、そして強くなっていきます。

飼い主のあなたにしかできない、心のトレーニング。“甘やかさない愛情”で、あなたの犬をもっと幸せにしていきましょう。

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この記事の著者

三好 美佐子

野犬だった「あられ」、保護施設にいた「しんのすけ」との生活7年め。甲斐犬、ジャックラッセルテリアの養育難度の高さに必死にしつけや犬の栄養を学ぶうちに、動物の真の健康と幸せを深く探求するように・・・。金融機関での勤務歴35年、「社会貢献と幸せな消費が結びつく意義」に賛同する同僚たちに支援される形であらしん堂をはじめました!

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