【保護犬の避妊・去勢を考える】愛犬のDNAを断つことに、切なさを感じる理由

保護犬と暮らす毎日は、驚きと感動、そして小さな奇跡の連続です。そんな日々のなかで、多くの飼い主が直面するのが「避妊・去勢手術」という決断。
今回は、我が家の愛犬“あられ”と“しんのすけ”の経験をもとに、愛する存在のDNAを絶やすということの切なさについて綴ります。
わが家の選択――あられの場合
生後3ヵ月ほどで迎えた“あられ”は、1歳になる前に避妊手術を受けました。

あられを連れて来た保護施設の人は、犬を飼うのが初めてのわが家に「この子はちゃんと躾をしないと大変なことになりますよ」と軽く爆弾発言を投げて去って行った彼女ですが(そのおかげで、私はこうして皆さんにブログを書けるようになったのですが・・・)
その彼女が、「保護施設としては避妊手術をしてください、と指導します。・・・まぁ、個人的には自然の摂理に反するとは思いますが。」と、これまた気になる言葉を置いていったのです。
その言葉のおかげで、避妊について色々調べました。「健康のため」「望まない妊娠を防ぐため」──。あらしん堂商品管理の依田も「うちのモカは子宮蓄膿症で亡くなった。避妊手術をしておけばよかったと思う。」と。
この子のDNAは、ここで途切れてしまうのだなと、モヤモヤしながらも避妊手術はしました。なお、しんのすけは、保護施設にいるときに去勢手術は受けて来ました。
あられが母犬になったら――想像してしまう未来
特に“あられ”のことを思うとき、気持ちは複雑になります。
あられは、いわゆる“野犬”のルーツを持つ雑種。雑種ならではの体の丈夫さと、野性の知恵、そして圧倒的な生活力を備えています。人間との距離の取り方も絶妙で、感情を上手に伝え、何よりしんのすけを導いてくれた賢い子です。
「こんな子が、もし母犬になったら、どんなに立派に子育てするだろう」
「どんなに健やかで可愛い子犬たちが生まれたんだろう」
──そう想像すると、胸が締めつけられます。
もし私に、多産といわれる犬の子を迎えるだけの経済力と、里親を見つけて送り出すだけの甲斐性があったなら。あられの命のバトンを、次の世代へつなげてあげられたかもしれない──。
けれど現実は、そんな余裕も知識もありませんでした。
血はつながらなくても、命と思いはつながる
もしあの子たちの子孫がいれば──という想像は、犬たちをどれほど大切に思っているかの裏返しでもあるのです。
日本ではいまだに、年間9,000頭以上の犬猫が殺処分されています。その多くは、「飼い主が見つからなかった命」「生まれて間もなく捨てられた命」です。
そうした現実を知っているからこそ、繁殖させないという選択が“命を守るため”の行動になると、主張します。
あられもしんのすけも、もう子孫を持つことはありません。けれどその個性、輝き、強さ、優しさは、日々の暮らしの中で確かに息づいています。
だから私は「あらしん堂」を立ち上げました
あられやしんのすけと暮らす中で得た気づきや学びを、もっと多くの犬と飼い主さんに伝えたいと思いました。あの子たちが教えてくれたことを、他の子たちにも応用し、活かしてもらえるように。
その思いから、「あらしん堂」を立ち上げ、こうしてブログを書いています。
可愛いだけでは語りきれない命の物語。その奥にある選択の重みや、飼い主としての覚悟を、少しでも伝えていけたらと思っています。
最後に|命のバトンを別の形で未来へ
避妊・去勢手術は、ただの医療行為ではありません。
それは、命の連なりに自らピリオドを打つという決断です。
けれどそのぶん、私たちは今この命に深く、丁寧に向き合う責任があります。そして、そこから得た経験や知恵は、確実に次の命を守る力になります。
あられとしんのすけが教えてくれたすべてを、未来の犬たちのために。
私たちが断った命の先に、新しい希望の道を作っていけたらと願っています。

🐶あらしん堂サポート
あられとしんのすけから学んだ、「体に優しい」「命を守る」という発想は、あらしん堂のおやつやケア用品にも息づいています。素材にこだわったラインナップは、どれも命を大切にしたい飼い主さんの味方です。
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