【保存版】犬に咬まれた/咬んでしまったときにすべきこと|飼い主の責任と、正しい知識で守る命と信頼
犬と暮らすすべての人へ――「まさか」は、誰にでも起こりうる
「うちの子に限って、人を咬むなんてありえない」
「ただ手を伸ばしただけで咬まれるなんて、思ってもみなかった」
犬の咬傷事故は、そうした“想定外”の瞬間に起こります。 事故の当事者になって初めて、「犬と人が共に暮らすこと」の重みと責任に直面する飼い主さんも少なくありません。
咬まれたときは、痛みや驚きに加え、感染や後遺症の不安がのしかかります。 一方で、自分の犬が他人を咬んでしまった場合、飼い主としての責任、相手への謝罪、再発防止への取り組み……精神的な負担は計り知れません。
この記事では、
- 犬に咬まれた際の応急処置と通院の判断基準
- 犬が咬んでしまったときの冷静な対応と届け出義務
- 飼い主に問われる法的責任と社会的責任
- 二度と事故を起こさないための環境づくりと犬のケア
実例とともに詳しく解説します。

犬に咬まれたとき、まず命と安全を守る行動を
応急処置は「急がず、ためらわず」
- 傷の深さを確認
- 浅く見えても、犬の歯は“深く刺さる”性質があります。出血や赤みの程度では判断できないことも。
- 浅く見えても、犬の歯は“深く刺さる”性質があります。出血や赤みの程度では判断できないことも。
- 流水で5分以上しっかり洗浄
- 咬み傷から感染する菌には、破傷風やパスツレラ菌など重篤なものも。洗い流すことが初期治療の第一歩です。
- 咬み傷から感染する菌には、破傷風やパスツレラ菌など重篤なものも。洗い流すことが初期治療の第一歩です。
- 消毒し、清潔なガーゼで保護
- 特に小さなお子さんや高齢者の場合、自己判断せず必ず病院へ。
- 特に小さなお子さんや高齢者の場合、自己判断せず必ず病院へ。
- 病院では「犬に咬まれた」と申告
- 医師はその情報をもとに破傷風ワクチンや抗生物質の必要性を判断します。
- 医師はその情報をもとに破傷風ワクチンや抗生物質の必要性を判断します。
あなたの犬が咬んでしまったときに取るべき行動
パニックにならず、まずは人命と心への配慮を
負傷者のケアを最優先
- 傷の程度を確認し、救急対応。必要があれば病院まで同行を。
- 「犬が興奮していて……」などの言い訳よりも、真摯な謝罪が最も大切です。
- 先方が無遠慮に近づいてきた、「危ない」と言ったのに手を出したなどのケースもあると思います。以下に述べますが、それでも、まず第一声は謝っておくことは大切です。
保健所や市町村への届け出
- 多くの自治体では、咬傷事故を報告する義務があります。
- 事後対応を誠実に行うことは、後のトラブル予防にもつながります。
保険の確認と連絡
- ペット保険、火災保険に付帯する個人賠償責任保険が使えるケースも。
再発防止に向けた行動
- 咬んだ原因の分析(恐怖?痛み?縄張り意識?)
- 口輪の着用やドッグトレーナーへの相談など、行動管理が不可欠です。
咬傷事故と法律──飼い主に課せられる責任
犬が人間を咬んだ場合、民法第718条(動物占有者責任)により、飼い主に損害賠償責任が発生します。
たとえ犬がリードにつながれていたとしても、「咬まれる可能性を防げなかったこと」が問われるのです。
請求される可能性のある費用
- 治療費・通院交通費
- 精神的苦痛に対する慰謝料
- 衣服の破損・携帯の破損など物損被害
過去には、小型犬が子どもの手を咬んだことで、50万円を超える賠償金が発生した例も。「小さいから咬んでも大したことないと思った」は、重大な過失とみなされます。
交通事故に似ている事故処理
「咬まれるよ、危ないよ、来ないで」といったのに向こうから寄ってきて、案の定、咬まれた・・・。非常に理不尽に感じますが、それでも犬の飼い主が悪いことになります。
これは、自動車vs歩行者・自転車の事故に似ています。歩行者・自転車がハイスピードで車道に飛び出してきたり、自動車の横からぶつけられたりしても、自動車の責任は免れません。それは、自動車運転がそもそも禁止行為(だから免許制)であることに起因していると思われます。
犬を飼うこと自体も、それくらいの危険性と捉えられているのです。アメリカでは人を咬んだ犬は殺処分にされる法律もあるそうです。
全額の請求に理不尽な場合は、訴訟すれば過失相殺(先方の過失分を加味して賠償額を計算)される可能性もあります。しかし残念ながら判例では、ドッグランの中だった等の相当の優位性がないと分が悪いことは否めません。
ですから、仮に「いやな人、冷たい人」と思われたとしても、犬に触らせない方がよいと思われます。相手は知らない人でしょうから、より一層に、接触は毅然とお断りしましょう。
<参考情報>
飼い犬の咬傷事故に関する法的責任(小林裕彦法律事務所)
ペットの飼い主にふりかかる法的トラブル(東京都動物愛護相談センター)
“咬まない子”にするために、日常からできること
咬む犬が悪い子、バカな子なのではありません。好きで咬むのではなく防御反応です。
咬む行為の裏には、「怖い」「逃げたい」「触ってほしくない」といった犬のSOSが隠れています。 犬が咬む前には、多くのサインが出ていることも見落としがちです。
たとえば…
- 視線をそらす
- 体を硬直させる
- 口を舐める
- 尻尾を下げる
- 唸る、震える
これらは“まだ咬んでいない”段階での警告です。
早めに気づき、そっと距離を取ることが、事故を防ぐ最大の鍵です。
まとめ|咬まれた、咬んだ。すべては「命と信頼を守るために」
犬が咬んだ・咬まれたアクシデントは、決して“単なる事故”では終わりません。
そこには、
- 命の尊さ
- 感情のすれ違い
- 社会の中で犬と生きることの責任 が強く問われる瞬間があります。
あなたができることは何か。
そして、犬が本当に伝えたかったことは何か。
一度立ち止まり、向き合ってみることが、犬との信頼関係をより深くする第一歩になるはずです。
☆彡あらしん堂サポート
不安な犬には、「噛んでいいもの」を与えて気分転換を
咬む行動の代替としての“ごほうび”
咬みたくなる衝動は、単なる攻撃性ではなく、ストレスや不安、刺激欲求によるもの。
安心できる“咬んでもいいもの”があれば、それだけで落ち着く犬もいます。おすすめは
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