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犬を理解するコラム

犬にも「親の愛」がある|母犬が子犬に示す本能と情のかたち

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人間の親子愛に比べて、「動物の愛」はしばしば“本能”の一言で片づけられがちです。しかし、犬と共に暮らす人なら、一度は思ったことがあるのではないでしょうか。

「この子、本当に“思ってる”んじゃないか」
「子犬を気づかっているように見える」
「まるで愛しているみたいだ」

今回は、そんな犬の親子関係における“愛情表現”について、科学的な視点と、実際の行動から読み取れる感情の動きに迫っていきます。

犬の愛情表現は「種を超える」

犬は、言葉を使わずに、体と行動で感情を伝える動物です。それは人間に対しても、犬同士に対しても変わりません。

人間に向けた愛情表現の例

  • 顔をなめる(母犬が子犬を舐めるのと同じ行為)
  • おなかを見せる(信頼のしるし)
  • 飼い主の帰宅時に飛びつく(再会の喜び)
  • 静かに寄り添う(安らぎの共有)

では、犬が“自分の子ども”に向ける感情は、どのようなかたちで現れるのでしょうか?

母犬の子育て行動に込められた「深い愛情」

① 舐めて清め、命を守る

子犬が生まれた瞬間、母犬はすぐに舐めて羊膜を破り、呼吸を促し、体を温めます。これは本能的な行動であると同時に、命を迎え入れる儀式のようなものでもあります。

その後も、排泄の補助、体の清掃、スキンシップの手段として、母犬は何度も何度も子犬を舐めます。この“舐める”という行為には、

  • 血流を促す
  • 愛着を深める
  • 安心感を与える
    といった複数の意味が含まれています。

② そばにいて、守る

生後間もない子犬は体温調整ができません。母犬は、巣穴のように安全な場所で身を寄せ合い、体温を分け合いながら育てます。

誰かが近づけば警戒し、鳴き声がすればすぐに駆け寄る──。その行動は、「守りたい」という気持ちの現れにほかなりません。

③ 誘導し、教える

離乳期を過ぎるころ、母犬は子犬に食べ物の食べ方や危険の察知方法などを“教え始め”ます。本能的な反復によって、「生き抜く力」を自然と授けるのです。

父犬には愛情がないのか?

一般的に、犬の育児は母犬が中心です。しかし、全く無関心というわけではなく、犬種や個体によっては、

  • 近くで静かに見守る
  • 他犬から子犬を遠ざける
  • おだやかにじゃれあう
    といった、穏やかな関与が見られることもあります。

人間のように「抱っこして子守りをする」という役割はないものの、家族単位での連帯感は確かに存在します。

また、母犬は自分が生んだ子以外の子どもはあまり面倒をみませんが、父犬はよその犬の子どもでも分け隔てなく面倒をみるそうです。

子犬にとって、親の愛は「社会性の土台」

母犬からしっかりと世話され、愛情を受け取って育った子犬は、

  • 他者との信頼関係を築く力
  • ストレスへの耐性
  • 安心して眠る力

といった健やかな社会性を身につけやすいと言われています。反対に、あまりにも早く母犬から引き離されてしまうと、

  • 甘噛みが強くなる
  • 無駄吠え
  • 人間への執着または不信

などの問題行動が出やすい傾向も。これは、親の存在が「安心できる世界の起点」であることの証明でもあるでしょう。

人間にできること|愛情のバトンを受け取って

保護犬や繁殖犬など、さまざまな事情で母犬の愛情を十分に受け取ることができなかった犬もいます。私たち人間にできることは、その子たちの「空いた心の器」を、丁寧に、ゆっくり、信頼とぬくもりで満たしていくことです。

愛犬に触れるとき、声をかけるとき、ふとした日常のなかで、あなたの“あたたかいまなざし”が、犬にとっての新たな愛情の原点になるかもしれません。

あなたがその子に注いだ愛情は、きっとどこかでめぐり、また誰かの命を支えていく。
犬の母性に心を打たれたとき、私たち人間もまた、優しくあれる存在でありたいと感じます。
今日、そばにいるあの子のぬくもりを、大切に。

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この記事の著者

三好 美佐子

野犬だった「あられ」、保護施設にいた「しんのすけ」との生活7年め。甲斐犬、ジャックラッセルテリアの養育難度の高さに必死にしつけや犬の栄養を学ぶうちに、動物の真の健康と幸せを深く探求するように・・・。金融機関での勤務歴35年、「社会貢献と幸せな消費が結びつく意義」に賛同する同僚たちに支援される形であらしん堂をはじめました!

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