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食べても食べても欲しがる愛犬

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前回の記事で、犬の好き嫌いに悩む飼い主さんのために治し方をお伝えしました。

一方で、いつもいつも食べたがる犬もたくさんいます。要求のままに食べ物を与えれば太るうえに身体にもよくありません。それは分かってはいるものの、欲しがれば与えたい欲求を振り切る飼い主の悩みもあります。

実は、犬の満腹中枢は鈍く、ほとんど機能していない、つまり満腹を感じにくくなっています。それは、次のような理由からです。

犬の満腹中枢が鈍い理由

1. 犬の祖先の狩猟本能

犬の祖先であるオオカミは狩りに成功した時に大量の食べ物を摂取し、次の狩りまでのエネルギーを確保する必要がありました。そのため、犬も本能的に「食べられる時にできるだけ食べておこう」とする習性が残っていると考えられています。これは、飢餓のリスクが少ない現代の飼い犬にも引き継がれています。

2. 食べ物への強い関心

犬は嗅覚が非常に発達しており、食べ物の匂いに強く反応します。たとえお腹が満たされていても、特に美味しそうな匂いがすれば、また食べようとします。

3. 満腹感を伝えるホルモンの作用

犬も人間と同様に、食事によって体内に満腹感を伝えるホルモン(レプチンなど)が分泌されますが、その反応が弱い犬もいます。

犬の健康を守るために

お留守番をさせる場合、猫はゴハンを大皿に入れておいても毎食必要な分だけ食べますが、犬は一気に食べてしまうことがよく知られています。

犬のこのような性質のために、飼い主が食事の量の管理をしないと過食してしまいがちです。健康的な体重と食習慣を維持するために、1日に食べるゴハンの量、おやつの量を決めてあげるようにしましょう。具体的には、総合栄養食(カリカリ)は袋に書いてある量を守り、おやつはその1割までです。

それにしても、犬が「食べられる時に食べておこう」とすることも、また、土に穴を掘って骨を隠したりすることも、犬が未来を考える動物であることを表しています。この賢い子たちに健康で幸せな未来を用意してあげたいですね。

食べすぎ気味の愛犬にカロリーコントロールをしたいなら低カロリーのおやつをチョイス!

この記事の著者

三好 美佐子

野犬だった「あられ」、保護施設にいた「しんのすけ」との生活7年め。甲斐犬、ジャックラッセルテリアの養育難度の高さに必死に躾や犬の栄養を学ぶうちに、動物の真の健康と幸せを深く探求するようになる。金融機関での勤務歴35年、「社会貢献と幸せな消費が結びつく意義」に賛同する同僚たちに支援される形で起業した。

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