犬の歯磨きの重要性と正しい磨き方

犬の歯のケアは、健康を維持するために欠かせない日常の習慣です。歯磨きをおこたると、歯垢や歯石が蓄積し、口臭や歯周病、さらには内臓疾患の原因になることもあります。
この記事では、犬の歯磨きの重要性、正しい磨き方、そして歯磨き粉の選び方について詳しく解説します。
なぜ犬の歯みがきが必要なのか?
犬の歯垢にはわずか24時間程度で歯周病菌などの悪性の細菌が増殖し、数日で歯石に変わります。これが原因で以下のような健康問題が発生する可能性があります。
- 口臭: 歯垢や歯石の蓄積による細菌繁殖。
- 歯周病: 歯茎が腫れたり出血したりする状態。
- 全身疾患: 歯周病が進行すると、細菌が血液を通じて内臓に影響を与える可能性。
歯垢は歯磨きで取り除くことができますので、毎日実施することが非常に大切です。
正しい歯みがきの方法
犬の歯磨きは難しく感じるかもしれませんが、ポイントを押さえればスムーズに行えます。
- 適切な道具を揃える
- 犬用歯ブラシ: 犬の口のサイズや形状に合ったものを選びましょう。
- 指サック型歯ブラシ: 初めての犬や小型犬には指サック型が便利です。
- 犬用歯磨き粉を使用する
- 人間用の歯磨き粉は犬には有害な成分が含まれているため、必ず犬専用を使いましょう。
- 犬は口をゆすぐことができないので、歯磨き粉を飲み込みます。
- 慣らしながら進める
- 最初は歯磨き粉を舐めさせて、味を確認させるところからスタート。
- 徐々に歯ブラシに慣れさせ、短時間から始めてください。
- 歯のどこをどう磨くか
- 歯の表面: 前歯や奥歯の表面を丁寧に磨きます。
- 歯の裏側: 忘れがちな部分なので注意深く磨きましょう。
- 歯茎との境目: 歯垢が溜まりやすい部分です。歯ブラシを斜め45度に当て、優しく動かして磨きます。
- 歯と歯の間: 細かい部分はデンタルフロスや指サック型ブラシでケアしましょう。
- 歯茎のマッサージも忘れずに
- 歯茎の血行を促進し、健康を保つために歯茎を軽くマッサージします。
- 指で優しく円を描くようにマッサージすると効果的です。
- リラックスした状態で行う
- 歯磨きは散歩後や食後など、犬が落ち着いているタイミングが理想です。
因みにわが家では、歯磨きタイムに入る時におやつをあげてポジティブな習慣づけをしています。おやつを食べさせて、肉球や身体のマッサージから入って、歯磨きに移ります。2頭とも歯磨きは好きでないようですが、1頭目がされている間も近くで待っているので、いやな時間でもないようです。
犬用歯ブラシの選び方
犬用の歯ブラシは、様々な形のものがあります。
指サックタイプ
飼い主の指にはめて使います。棒が口の中に突っ込まれる感がないので、抵抗が少ないかもしれません。

360度タイプ
どの向きにもブラシがあります。歯ブラシをガシガシ噛む場合にも対応できます。

人間用に似た歯ブラシ
人間の歯ブラシとほぼ同じものです。これは人間自身が使い慣れている点が良いと思います。人間の幼児用の歯ブラシを代用してもよいでしょう。

わが家の選択
わが家では人間の歯ブラシと同じタイプのものしていますが、犬の歯茎は意外に弱く、少し力を入れるとすぐに血が出るので柔らかめのものを選んでいます。
また、1本1本丁寧に磨けるように、ヘッドは小さめにしています。歯ブラシは1ヵ所に3回くらい優しく当てれば十分ですので、ヘッドが小さくてもそんなに時間はかかりません。
歯ブラシは消耗品ですので、最初は変えるたびに色々試してみて、飼い主と愛犬に最適なものを探してみてください。
犬用歯みがき粉の選び方
犬用歯磨き粉は、歯垢や歯石の予防だけでなく、口臭ケアや歯茎の健康促進にも役立ちます。以下のポイントを押さえて選びましょう。
- 安全な成分を使用しているもの
- キシリトールやフッ素は犬に有害なので避けてください。
- 天然成分を使用したものがおすすめです。
- フレーバーが豊富なもの
- チキンやピーナッツバターなど、犬が好むフレーバーを選ぶとスムーズに歯磨きができます。
- チキンやピーナッツバターなど、犬が好むフレーバーを選ぶとスムーズに歯磨きができます。
- 抗菌効果があるもの
- 酵素入りの歯磨き粉は、細菌の増殖を抑える効果があります。
- 酵素入りの歯磨き粉は、細菌の増殖を抑える効果があります。
- 口コミやレビューを参考にする
- 実際に使用した飼い主の意見をチェックして、効果が実感できる商品を選びましょう。
- ただ、味の好みについては、犬それぞれなのでレビューはあまり参考にならないかもしれません。
歯磨きをサポートするその他のケア方法
歯みがきが難しい場合は、以下の補助アイテムを活用するのも効果的です。
- デンタルガム: 歯垢を除去しながら噛む楽しみも提供。
―あらしん堂ではがしがし噛める「馬アキレス」をお勧めしています。 - デンタルおもちゃ: 噛むことで自然に歯垢を除去します。
―おもちゃでなくても、タオルでも効果を実感する飼い主さんは多いようです。
まとめと注意
犬の健康を守るためには、毎日の歯磨き習慣が重要です。適切な道具と歯みがき粉を選び、犬の健康状態や好みに合わせたケアを心がけましょう。また、歯磨きが難しい場合は、補助アイテムを活用するのも一つの方法です。
歯磨きでは、歯だけでなく歯茎との境目や歯茎のマッサージも意識して、口のなか全体の健康を保つよう努めましょう。
歯みがきは口の中に手を入れて行うため、慣れないとなかなか抵抗が大きいものです。なるべく年齢がが若いうちに始めるようにしてください。
こちらの動画で歯磨きの仕方を説明しています。
犬の歯磨き動画「あられの歯みがきタイム」
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