犬の世界に学ぶリスク管理 〜女性ライバー刺殺事件を考える〜 | あらしん堂

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犬の世界に学ぶリスク管理 〜女性ライバー刺殺事件を考える〜

#女性ライバー 刺殺事件#犬のリスク管理

事件の概要

2025年3月11日、LIVE動画配信中の女性ライバー(最上あいさん)が刺殺されるという衝撃的な事件が発生しました。最初は、世間を騒がせたいだけの無差別な犯行かと怖くなりましたが、報道によると加害者(高野氏)は被害者に250万円を超える金銭を貸しており、それが返済されなかったことが事件の背景にあったようです。

高野氏は最上さんの熱心なリスナーであり、放送のたびに声をあげて笑い声が聞こえていたとの近所の方の証言もあります。この幸せな時間を与えてくれる最上さんに対して深い愛情を抱き、助けることで特別な関係を築きたいという思いがあったのではないかと推測されます。

10万円単位の投げ銭をしたり、最上さんの勤めるキャバクラで40万円を使うなど、貯金150万円はすぐに底をつき、その後は借金してまでもお金を貸していたとのこと。ただ、最上さんは高野氏に「付き合えない」とはっきり伝え、高野氏は一応納得していたようです。

それでも高野氏の生活は困窮を極め、利息の取られる借金生活は相当なプレッシャーとなりました。お金を返してもらおうにも最上さんは裁判に一度も姿を見せず完全に無視。色々な理由をつけて返済を拒む一方で、彼氏との豪華な生活ぶりをSNSで報告していたようです。

これを見た高野氏の心境は相当複雑であったろうと推測されます。戻ってこない250万円、もともと愛情があったとはいえ、自分の生活や人生を犠牲にした上での最上さんの幸せな顔をパソコンの前でどういう気持ちで見ていたでしょう。

最上さんがやってしまったことは、普通の感覚でも、恨みを買いそうな危なっかしい感じがします。

それに加え、高野氏は頼まれると断れない性格だったといいます。そういった性格の方にはコミュニケーションの問題もありがちで、複雑なモヤモヤ感情と怒りを相手にうまく伝えることができなかったことが想像されます。

衝動的な性格ではないそうで、実際、動画から居場所を特定する計画性があったわけですが、高野氏のコミュ力では、彼女をめった刺しにすることしか怒りを表現する方法がないレベルに追い込まれてしまった、それがこの事件の本質ではなかったかと思われます。

犬の世界のリスク管理

この事件を受けて、あらしん堂ブログらしく犬の話に移りましょう。

犬の世界には刑法がありません。それに加えて、すべての犬が殺傷能力の高い牙と強靭なアゴを持っています。人間に置き換えると、警察もない世界で誰もが刃物を持ち歩いているようなものです。

そんな世界で犬たちが生き延びるために採る選択肢は二つしかありません。

  1. 「負ける気がしないから力づくで押す」
  2. 「命を守るために引く」

彼らは欲望が衝突しそうな瞬間に、一度立ち止まり相手を観察します。そして、自分が勝てると判断した場合に戦い、勝てないと判断すれば迷わず引くのです。なぜなら、無謀に戦えば相手にスイッチが入り、殺されてしまう危険があるからです。

犬同士の喧嘩は突然始まったように見えても、実はその前に必ず「交信」があります。小型犬が恐怖感から大型犬を威嚇、刺激しすぎると、大型犬のスイッチが入り、本能のままに咬みつき、決して放さず、死ぬまで振り回します。

わが家の甲斐犬MIX「あられ」は、ジャックラッセルテリアの「しんのすけ」が大型犬に接触しに行くと、すぐに駆け寄って止めに入ります。あられは、相手の匂いを嗅ぎ、性格や機嫌をうかがった上で、場合によっては大型犬でなくても、しんのすけが近寄ることを禁止します。

例えば、柴犬さんは(短気な子が多いから?)「近寄るな」サインが出ることが多いのですが、この柴犬さんならOKのケースもあります。こちらの、しんのすけの体力や性格に対して、相手を選別しているようです。

これは、群れの仲間を守るためのリスク管理なのでしょう。

事件から学ぶべきこと

再び事件に話を戻します。

もし、対象となるライバーが屈強な男性であったり、ボディガードを雇っていたりしたら、高野氏もやり方をもう少し考えたでしょう。しかし、相手が女性で、しかもライブ配信によって居場所が特定できる状況では、加害者にとっては殺傷が容易だったのです。

今回の事件では、最上さんが高野氏をこういった方法で怒りを表現するしかないほどの刺激を与えてしまいました。どんないきさつがあっても暴力は絶対に許されるものではなく、高野氏は法に則って裁かれるべきですが、加害者が罰されても、最上さんの貴重な命は二度と戻ってきません。

重要なのは、危険を避けるために、自分の身を守る意識を持つことです。「これ以上やったら、返り討ちにあうかもしれない」と想像して、自分の行動を抑止することは安全対策のひとつです。

この点について、法律もなく凶器を持ち歩く世界に生きる犬たちの感性、選択肢から学ぶことができるのではないでしょうか。

おわりに

不幸な殺人事件が報道されるたびに思います。興味本位に報道を見る、流すのではなく、私たち社会がすべきことは、事件の背景や概要から教訓を得て、二度と類似事件を起きないようにしていくこと―。

亡くなってしまった被害者のご供養、ご遺族の方にとって家族の死を無駄にしない唯一の方向性はそれしかないのではないでしょうか。家族の死が少しでも社会の改善に役に立てたなら。そんな思いから、今後、こういったコンテンツも入れて行こうと思っています。

ネット社会の先端を行くご職業で社会貢献されてきた最上さんの生前のご活躍に敬意を表し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

あらしん堂は
愛を失った子たちの命を救うため、売上から保護活動を支援します。
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ほっこりするお絵描きムービーはこちら

この記事の著者

三好 美佐子

野犬だった「あられ」、保護施設にいた「しんのすけ」との生活7年め。甲斐犬、ジャックラッセルテリアの養育難度の高さに必死にしつけや犬の栄養を学ぶうちに、動物の真の健康と幸せを深く探求するように・・・。金融機関での勤務歴35年、「社会貢献と幸せな消費が結びつく意義」に賛同する同僚たちに支援される形であらしん堂をはじめました!

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