【保存版】保護犬・猫に「去勢・避妊」が必要な本当の理由とは|命を守るためにできること

保護施設や譲渡会で新たな家族を待つ犬や猫たち。そのプロフィールに、多くの場合こう書かれています。「去勢(避妊)手術済」。あるいは、「譲渡後に手術をお願いしています」と。
動物に手術なんて、痛くてかわいそうじゃない?
自然のままの姿でいてほしい。
そんな思いを抱く方も少なくありません。
しかし、現実には、去勢・避妊は命を守るための“スタンダードな選択”として、多くの動物保護団体が徹底しています。この記事では、犬・猫にとっての去勢・避妊の医学的・社会的・感情的側面から、その重要性とメリットを掘り下げます。
そもそも「去勢」「避妊」ってどんな手術?
去勢(オス)
精巣を摘出することで、繁殖能力を失わせる手術です。同時に、性ホルモンの分泌も抑制されるため、問題行動の軽減にもつながりやすいです。
避妊(メス)
卵巣、または卵巣と子宮を摘出し、妊娠を防ぐ手術。乳腺腫瘍や子宮蓄膿症といった重篤な疾患を防ぐことができます。
いずれも全身麻酔して行われ、多くの動物病院では日帰りもしくは一泊入院で可能です。

【理由1】殺処分を減らすための「責任ある選択」
日本ではかつて年間数十万頭が殺処分されていた時代がありました。現在は保護活動の努力により数は減少していますが、それでも2023年4月~2024年3月だけで約9,000頭以上の犬猫が命を絶たれています(※環境省統計より)。
その背景の一部には、
- 野良同士の交配による「望まれぬ繁殖」
- 飼い主による「無計画な繁殖」が、未だに存在します。
「1匹くらいなら大丈夫」ではなく、「1匹が10匹になる未来」を見越した行動が求められているのです。
【理由2】発情期のストレスとトラブルの回避
去勢・避妊をしていない犬や猫は、季節や環境の変化で発情期を迎えます。この時期の行動は、飼い主にとっても動物本人にとっても、ストレスの連続です。
たとえば…
- オス猫が盛んにスプレー(マーキング)をする
- メス猫が夜通し大声で鳴き続ける
- オス犬がメス犬を追いかけて脱走する
- メス犬の発情出血で室内が汚れる
発情期は一時的ではありますが、犬猫の心身にかかる負担は大きく、本能通りの交配ができないストレスは極めて大きいものとなります。その結果、飼い主の生活にも影響を及ぼします。
去勢・避妊手術は、こうしたホルモン由来の不安定さを安定させる効果があります。
【理由3】命を脅かす病気の予防にもつながる
手術を受けることで、以下のような病気の予防が期待できます。
メスの犬・猫
- 子宮蓄膿症:命にかかわる炎症性疾患。手術を逃すと致死率が高い。
- 乳腺腫瘍:特に避妊が遅れると発症率が大幅に上昇。
- 卵巣腫瘍・子宮がん:中高齢で増加傾向。
オスの犬・猫
- 精巣腫瘍:加齢とともにリスク増加。
- 前立腺肥大:排尿困難や便秘を引き起こす。
- マウンティング・攻撃行動:特に多頭飼育では深刻な問題に。
「繁殖の可能性を断つ」だけでなく、「将来の命を守る医療的措置」として、去勢・避妊は獣医師の間でも一般的な予防策とされています。
“可哀想”の意味を考え直してみる
「自然のままが一番」「手術するのは可哀想」
本当にそうでしょうか?
● 外に出た猫が妊娠して戻ってくる
● 室内で飼っていると思っていた犬が、隙をついて交配していた
● 生まれた子犬・子猫の引き取り手が見つからず、保健所に持ち込まれる…
こうした“偶然”が、命の連鎖を生み、不幸の連鎖にもなり得るのです。
可哀想なのは、望まれず生まれて、誰にも愛されることなく命を落とす命。
その連鎖を止めるために、私たちができることのひとつが「手術」なのです。
飼い主としての“覚悟”と責任
犬や猫を家族に迎えるということは、その一生を見届ける責任を負うということ。
「かわいい」だけでは、命は守れません。
万が一の交配や、体調の急変による病気を想定し、先回りして準備しておくことが本当の優しさです。
保護犬・保護猫が「手術済」である背景
保護団体や自治体のシェルターでは、譲渡される犬猫に必ず手術を施すか、契約で義務付けています。
それは、以下の信念があるからです。
- 同じような不幸な命をこれ以上増やさないため
- 譲渡後の家庭で安定して過ごせるように
- 社会的な責任を共有するため
「去勢・避妊をしている」ということは、その子が大切にされる準備が整っている証でもあるのです。
まとめ|去勢・避妊は、未来の命を守る「優しさ」そのもの
犬や猫にとっての去勢・避妊は、単なる医療行為ではありません。それは、命の連鎖に対する責任ある“ストッパー”であり、同時に、動物たち自身の健やかで穏やかな一生を支える「愛のかたち」です。
私たち人間にできるのは、「産ませないこと」ではなく、「守ること」。
その意識が、社会全体の意識を変えていきます。

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