犬に必要な栄養素とその役割を解説

人間にとっても健康を維持するために栄養知識、食育は大切ですが、犬にとってどんな栄養素がどういった役割を果たすのか知っておきたいものです。愛犬が健康トラブルに見舞われた時に、きっと役立つ知識となるでしょう。

犬の健康を支えるために必要な栄養素

今は肉食系雑食の犬ですが、もともとが肉食だけあって最も重要な栄養はタンパク質です。しかしながら、犬の健康を支えるためには、タンパク質だけでなく、その他の栄養素も重要な役割を果たしています。以下の主要な栄養素をバランスよく含む食事が、犬の健康を保つために必要です。

1. タンパク質
   • 犬の筋肉、皮膚、毛、爪、内臓、免疫系など、体のあらゆる部分を構成する基本的な成分であり、成長、修復、筋肉の維持に不可欠です。
   • 不足すると→筋肉が減少して筋力が低下するほか、免疫が落ちて感染症にかかりやすくなります。被毛も薄くなり脱毛やツヤがなくなる、皮膚が荒れることもあります。子犬の場合は成長が遅くなり健康的は発育が阻害されます。
     
2. 脂質（脂肪）
   • エネルギー源として使われ、犬の皮膚と毛の健康にも寄与します。また、体内のビタミン吸収を助けます。
   • 不足すると→乾燥肌や皮膚炎になったり、疲れやすくなり活力が失われます。脂溶性ビタミン（A、D、E、K）の吸収が不十分になります。
     
3. 炭水化物
   • 犬にとってのエネルギー供給源となり、消化器官の健康をサポートする食物繊維も含まれています。
   • 不足すると→疲れやすくなり活動量が低下するうえに、身体が脂肪や筋肉を分解してエネルギーを得ようとするため、体重が減少することがあります。また、消化不良や便秘などの消化器の問題が生じる可能性があります。
     
4. ビタミン
   • 犬の体の機能を調整し、免疫力を維持するのに重要です。特にビタミンA、D、E、Kなどが必要です。
   • ビタミンA不足: 目の健康に影響し、視力低下や夜盲症を引き起こす可能性があります。皮膚や免疫機能にも悪影響を与えます。
   • ビタミンD不足: カルシウムの吸収に関与するため、骨や歯の発育不良、骨折のリスクが増加します。
   • ビタミンE不足: 抗酸化作用が弱まり、細胞の損傷や老化が進みやすくなります。また、筋肉の萎縮や生殖機能の低下も引き起こすことがあります。
   • ビタミンK不足: 血液凝固に必要なため、不足すると出血しやすくなります。　
     
5. ミネラル
   • カルシウムやリンは骨や歯の健康を保つために必要で、亜鉛や鉄は血液や免疫系に関与します。

• カルシウム不足: 骨折のリスクが高まります。特に成長期の犬では骨の発達が遅れ、関節や骨の問題が生じる可能性があります。
• 鉄不足: 貧血を引き起こし、疲れやすくなり、活力が低下します。
• 亜鉛不足: 皮膚の健康が損なわれ、皮膚炎や毛の抜け落ちが生じることがあります。免疫機能の低下も見られます。
• ナトリウム・カリウム不足: 電解質バランスの乱れが生じ、筋肉のけいれんや体力低下、心臓の機能不全に繋がる可能性があります。

6. 水分
   • 水は最も基本的かつ重要な栄養素で、体温調節や消化、老廃物の排出を助けます。
   • 不足すると、脱水症状が現れ、これが進行すると命に関わる危険があります。初期の脱水症状には、乾燥した口や歯茎、体温上昇、元気の喪失が含まれます。また、長期にわたる場合は腎臓にも負担をかけ腎不全を引き起こす可能性があります。

このように、上記栄養素はどれも大切なものであり、不足することのないように十分注意が必要です。それを実践するには、どの食材に何の栄養素があり、その栄養素はどの栄養素との組み合わせで吸収されるかなどの知識が必要です。

また、調理法によって栄養素が生かされたり無駄になったりも。栄養のバランスを取ることはそれなりの学習をしないと難しいため、まずは不足しないための方法として市販の「総合栄養食」（いわゆるカリカリ）を使うことが考えられます。

総合栄養食は、通常、プロフェッショナルが栄養バランス、カロリーなどを考えて素材を配合していますので、主食にはカリカリを使うことが推奨されます。

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あらしん堂では、上記の必要栄養素を意識してセレクトしています。

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