犬の無駄吠え解決完全ガイド|原因・改善・対処法を徹底解説 | あらしん堂

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犬の無駄吠え解決完全ガイド|原因・改善・対処法を徹底解説

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無駄吠えに悩んでいる飼い主は数え切れないほどいます。犬が「ワンワン!」と声を上げるたびに、「また無駄吠えしてしまった」とため息をついた経験はありませんか?

ドッグカフェで周囲の視線を気にしながら、無駄吠えを止めようと焦る。マンションやアパートでは壁越しに響く無駄吠えに、近隣トラブルを心配する。愛犬は可愛いのに、無駄吠えが原因で「飼うのがつらい」と感じる瞬間すらある。

しかし、大前提として理解したいのは、犬にとって「無駄吠え=無駄」ではないということです。人間から見れば意味のないように見える吠えでも、犬にとっては必ず意味があります。警戒、要求、不安、孤独、喜びでさえ、吠えるという行動に乗せて表現しているのです。

つまり「無駄吠え」という言葉はあくまでも人間視点のラベルにすぎず、犬にとっては「必然の吠え」なのです。その必然を理解することが解決の鍵です。

第1章|無駄吠えとは何か?

人間視点の「無駄吠え」

私たちが「無駄吠え」と呼ぶのは、理由が分からない、あるいは社会的に迷惑と感じる吠えです。例えば深夜の住宅街で延々と響き渡る吠えや、通行人に向かってしつこく吠え続ける場面です。

犬視点の「無駄吠え」

犬にとっては「吠え=言葉」です。郵便配達員に吠えるのは「不審者が来たよ!」という警告。おやつを前に吠えるのは「欲しい」という要求。散歩中に他の犬に吠えるのは「縄張りを守るぞ!」という自己防衛。

つまり犬は「吠えるしかない」状況に置かれており、その結果が私たちの言う「無駄吠え」なのです。

第2章|無駄吠えの代表的な原因は?

吠えることが好きな犬はいません。爆吠えは血圧も上がり、喉も痛みます。それでも吠えざるを得ない理由があります。原因を知ることが問題解決の第一歩です。代表的な理由は以下のようなものです。

1. 警戒心

見知らぬ人や犬に対して「近づくな」と伝えるための無駄吠え。特に日本犬は警戒心が強く、柴犬や甲斐犬などは無駄吠えしやすい傾向があります。

2. 要求行動

「散歩に行きたい」「遊んでほしい」「おやつが欲しい」といった欲求をかなえるためにする無駄吠え。飼い主が応えてしまうと「吠えれば通じる」と学習し、無駄吠えが強化されます。

3. ストレスや不安

孤独感、運動不足、環境の変化が引き金になります。特に留守番が長い犬は寂しさから無駄吠えするケースが多いです。

4. 習慣化

「吠えれば反応してもらえる」という過去の経験が積み重なり、無駄吠えが習慣となります。

第3章|無駄吠えと主従関係の関係性

ストレスが原因の場合、散歩不足や孤独感は飼い主の行動を修正することで解消することができます。それ以外の場合、根本的な対応方法はほぼ一つです。意外かもしれませんが、無駄吠えの改善には、犬と飼い主の主従関係の見直しが必要です。

リーダーの役割の一つに、見知らぬ人や動物から群れを防御する仕事があります。もし飼い主がその役割を果たしていないとすれば、犬は自分がリーダーとして、群れ(家族)を守る責任を感じます。

だから、敵を撃退しようとして徹底的に吠えることになります。逆に、飼い主が守ってくれると信じている犬は、吠える必要がありません。

要求行動による吠えも、犬にリーダー意識がある場合に起こります。吠えれば要求が通る生活をしていると、犬の指示通りに飼い主が動いているわけですので、主従関係の勘違いにつながります。

第4章|無駄吠え改善のための具体的ステップのステップ

無駄吠えを改善するには、日常の細やかな積み重ねが必要です。「一度で劇的に解決する魔法の方法」は存在しません。しかし正しい方向性で一貫して取り組めば、必ず効果が表れます。ここでは、飼い主がすぐに実践できるステップを具体的に紹介します。

まず、犬が主従関係を勘違いをする原因は飼い主にあります。まったく心当たりがない飼い主も多いと思いますが、犬の目線で飼い主の行動を解釈してみると心当たりがあるのではないでしょうか。無駄吠え防止のための必要な過程として、主従関係を見直し、強化するための具体的な例を紹介します。

1.おやつのコントロール

おやつを常に欲しがっている犬は多いと思います。クンクンいったり、前足でかりかりしてきたり、自発的にお座りしてみたり、首をちょっとまげてみたりとあらゆる手でおやつをねだってきます。可愛いですよね。「ちょっとならいいか」とあげてしまっていませんか?

これを犬側目線で解釈すると「おやつが欲しい→何かアクションをしてみる→おやつが手に入る」体験をすると、次からは「ほら、早くおやつ出してよ」とアクションしてみます。自分のコマンドに飼い主が従い、おやつを出している形になります。つまり、自分が主人になるのです。

「おやつをくれ」アクションがあったら一旦無視しましょう。5分ほど経って諦めたころにおやつをあげても構いません。犬の指示に従うのではなく、あくまでも飼い主のペースで食べさせることが大事です。

2.散歩時のリーダーシップ

散歩中の無駄吠えに悩む飼い主も多いでしょう。すれ違う犬に無駄吠え、通行人に無駄吠え、バイクや自転車にも無駄吠え。原因の多くは「飼い主より先に行きたい」「自分が守らなければ」という意識です。

リーダーシップを示すには、リードの長さを適切に調整し、飼い主が常に主導権を握ること。犬が前に出すぎたら立ち止まり、飼い主の横に戻ったら歩き出す。これを繰り返すことで「飼い主がリーダー」と理解させ、無駄吠えが減ります。

また、散歩の途中で理由もなく犬が歩かなくなったり、逆方向に行きたがったりすることがありませんか?その時に、飼い主は面倒くさくなって抱っこしたり、犬の進む方向に行く光景はよくあります。

これも犬の目線でみると、歩きたくなくなったので停まってみる→抱っこしてもらえる。この構図は犬からのコマンドで飼い主が言うことをきいた形になります。つまり、犬が上、飼い主が下の位置づけです。

これらの要求に応えてはいけません。抱っこ要求アクションにもすぐには応えず、抱っこするならば1分くらい歩かせてからにします。要求に応えて散歩のルートを変えたり、散歩をやめるようなことはしない、あくまでも、リーダーたる飼い主が決めた道を行く姿勢を維持します。

3.しつけの一貫性

家族全員が同じルールを守り、統一した対応を心がけましょう。

家族の誰かが「無駄吠えしたら無視」、別の人が「ついおやつを与えてしまう」。これでは犬は混乱し、無駄吠えは改善しません。家族全員で「無駄吠えには一貫して反応しない」「落ち着いたら褒める」というルールを徹底しましょう。統一感が無駄吠え改善の近道です。

このように、「犬の指示に従う飼い主」の構図は絶対に取らないようにしましょう。飼い主がリーダーになると、犬は「おとなしくついて行けばいいんだな。」と思うようになります。従う心地よさを求めるのも、また犬なのです。

第5章|現場での無駄吠え対応術

無駄吠えを改善するには日常的なトレーニングが必要ですが、実際に「今まさに吠えている瞬間」の対応も欠かせません。次の方法で冷静に対応しましょう。

  1. 落ち着いて対応する
    犬が吠えているときに飼い主が焦ったり感情的になったりすると、犬はそれを感じ取ってさらに興奮します。飼い主が「静かにしなさい!」と大声を出すと、言葉が分からない犬は飼い主から応援されていると解釈して、吠えやまないケースが多いようです。まずは落ち着いて行動しましょう。

    要求吠えの場合は、可能であれば吠えている間は無視し、吠え止んだら褒めてご褒美を与えることで、正しい行動を学ばせます。

  2. 「静かに」「待て」のコマンドを使う
    犬が吠えているときに「静かに」や「待て」といったコマンドを使い、吠えるのを止めた瞬間にご褒美を与えます。コマンドを使う際は、一貫して同じ言葉を使いましょう。

  3. 対象物に対して、飼い主が前に出る
    犬は、敵に対して前に出されると「守ってほしい」と依頼されたものと解釈し、吠えやすくなります。飼い主が前に出て、犬を飼い主の背中側にまわす方が飼い主が守ってくれる存在であることが伝わりやすくなります。

  4. 環境を変える
    もし吠えている状況が続く場合、犬を別の場所に連れて行くなどして環境を変え、刺激から離れさせます。

第6章|犬種別・性格別の無駄吠え傾向

●柴犬
警戒心が強く、来客に無駄吠えしやすい。

●ジャックラッセルテリア
エネルギッシュで、退屈すると無駄吠えが増える。

●プードル
知能が高く、要求吠えの無駄吠えが目立つ。

●ダックスフンド
寂しがり屋で、留守番中の無駄吠えが多い。

第7章|無駄吠えを減らす生活習慣と環境

1. 十分な運動を確保する

多くの無駄吠えは「エネルギーが余っている」ことから起こります。特にジャックラッセルや柴犬のように活動性が高い犬種では顕著です。散歩が1日10分だけだと、犬は心も体も満たされず、外から聞こえる音に過敏に反応し、無駄吠えでエネルギーを発散しようとします。

【実践ポイント】

  • 1日2回、30分以上の散歩を心がける
  • ルートを変え、刺激を与える(同じ道ばかりだと退屈して無駄吠えにつながる)
  • ドッグランや広場で自由に走らせる機会を設ける

運動後の犬は落ち着きやすく、無駄吠えも減ります。

2. 知育玩具で「頭の運動」を

体の運動だけでなく、頭を使うことも重要です。知育玩具やパズルフィーダーは「遊びながら食べ物を得る」経験を犬に与え、精神的な充実感をもたらします。頭を使った遊びをすると疲労感が増し、無駄吠えする余力が減ります。

【実践例】

  • フードを中に隠せるおもちゃを利用
  • コングなどにペースト状のおやつを詰めて与える
  • 飼い主が隠したおやつを探す「宝探しゲーム」

犬が夢中になって遊ぶ時間が増えれば、無駄吠えのきっかけも減ります。

3. 安心できる「自分の居場所」をつくる

不安や緊張からくる無駄吠えは、犬に「安心できる空間」がないときに起きやすいです。クレートやサークルを「落ち着ける寝室」として認識させると、犬は「ここにいれば安全」と学び、外部の刺激に対して無駄吠えしにくくなります。

【ポイント】

  • クレートを罰として使わない
  • 静かで落ち着いた場所に設置する
  • 中でおやつを食べさせ、ポジティブな印象を持たせる

犬にとって「守られた場所」があることは、無駄吠え防止に直結します。

4. 留守番環境を整える

長時間の留守番中に無駄吠えが増える犬は多いです。これは孤独感や不安からくる「分離不安」に起因します。

【改善策】

  • 出かける前に十分に運動させる
  • ラジオや環境音を流して孤独感を軽減する
  • 知育玩具を与えて暇をつぶさせる
  • 留守番の時間を少しずつ延ばす「練習」をする

「飼い主がいない=必ず帰ってくる」と学べれば、無駄吠えは落ち着いていきます。

5. 飼い主自身の心の余裕

意外に見落とされがちなのが、飼い主のメンタルです。飼い主がイライラしていたり、常に不安そうであれば、犬はその空気を敏感に感じ取り、不安から無駄吠えを増やします。

  • 飼い主が笑顔で接する
  • 焦らず、一貫した態度を貫く
  • 「今日はうまくいかなくても明日またやればいい」と気楽に構える

犬は飼い主の鏡です。落ち着いた飼い主に育てられた犬は、自然と無駄吠えが減ります。

第8章|よくある誤解と間違った無駄吠え対策

無駄吠えに悩んでいる飼い主の多くが、「とにかく吠え止ませなければ」と焦るあまり、誤った方法を選んでしまいます。しかし、その場では静かになったように見えても、根本的な解決にはならず、むしろ無駄吠えが悪化することも少なくありません。

ここでは代表的な誤解や間違った対処法、そして代わりに行うべき正しい方法を詳しく解説します。

1. 大声で叱ること

「静かにしろ!」と大声で叱ると、一時的に犬が驚いて吠え止む場合もあります。しかし犬は人間の言葉を理解していません。飼い主が吠えていると解釈し、「仲間も一緒に吠えてくれている」と思い込むことすらあります。結果として、無駄吠えがより激しくなるのです。

【正しい代替案】
落ち着いた低い声で「シー」「静かに」と短いコマンドを使いましょう。そして吠え止んだ瞬間に褒める。これを繰り返すことで、吠え止むこと自体が報酬に結びつきます。

2. 体罰や強制的に口をふさぐこと

犬の口を押さえる、叩く、無理やり押し込むなどの行為は、一時的に無駄吠えを止めるかもしれません。しかし、犬は「吠えると痛い目にあう」と学習する一方で、飼い主への信頼を失ってしまいます。信頼を失えば「守ってもらえない」と不安になり、逆に無駄吠えは増えていきます

正しい代替案】
物理的に押さえつけるのではなく、吠えの原因そのものを取り除くことが重要です。外の音に反応するなら窓を閉める、カーテンを引く。留守番中に吠えるなら知育玩具を与えて退屈を減らす。原因を理解して対応することが大切です。

3. 「吠えたらすぐおやつをあげて黙らせる」

これは一見「正の強化」のように思えますが、実際には「無駄吠え=おやつがもらえる」と誤学習させてしまう危険があります。結果として無駄吠えが強化され、「もっと吠えればもっとおやつがもらえる」と勘違いします。

【正しい代替案】
無駄吠えが止まったタイミングでご褒美を与えましょう。大事なのは「静かにしていること」を強化することです。吠えている最中に与えるのは逆効果になります。

4. 吠えを完全に無視し続ける

「無駄吠えは無視が一番」という意見もありますが、必ずしも正解ではありません。特にストレスや不安が原因の無駄吠えを完全に無視すると、犬はさらに不安を募らせ、吠えがエスカレートする場合があります。

【正しい代替案】
要求吠えに関しては無視が有効ですが、不安や孤独が原因の場合は逆効果です。犬が安心できる環境を整え、落ち着いたら褒める。この「無視」と「サポート」のバランスが重要です。

5. 他の犬と比較して落ち込む

「隣の犬は無駄吠えしないのに、うちの犬はどうして…」と比べてしまう飼い主も多いでしょう。しかし犬にも性格や気質の違いがあり、比較は無意味です。むしろ「叱られてばかりの犬」になってしまい、関係が悪化します。

【正しい代替案】
他の犬ではなく、「昨日のうちの子」と比べましょう。昨日より吠える回数が減った、吠えてもすぐに止められた、など小さな進歩を認めることが大切です。

ーーーーー

無駄吠えを抑えるには、「なぜ吠えているのか」を理解し、原因に合わせて正しい対応をする必要があります。

大声で叱る、体罰を与える、無理やり黙らせる――これらは一見即効性があるように見えて、実は逆効果です。大切なのは、犬の安心感と飼い主への信頼を積み重ねながら、静かに過ごすことをポジティブに強化していくこと。

無駄吠えは「飼い主が正しい学習環境を用意することで必ず改善できる行動」です。焦らず、丁寧に、一歩ずつ積み重ねていきましょう。

まとめ:愛犬との絆を深めながら無駄吠えを改善しよう

愛犬の無駄吠えを改善するためには、主従関係を見直すことが鍵です。犬は飼い主にリーダーシップを求めており、その役割を果たすことで安心感を得て無駄吠えが減ります。

カフェなどでおとなしくしていると、犬も「いい子ね」と褒めてもらえる機会も増え、飼い主も落ち着いてゆっくりコーヒーとおしゃべりを楽しむことができますね。愛犬との絆を深めながら、正しいしつけを行い、穏やかで快適な生活を目指しましょう。


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この記事の著者

三好 美佐子

野犬だった「あられ」、保護施設にいた「しんのすけ」との生活7年め。甲斐犬、ジャックラッセルテリアの養育難度の高さに必死にしつけや犬の栄養を学ぶうちに、動物の真の健康と幸せを深く探求するように・・・。金融機関での勤務歴35年、「社会貢献と幸せな消費が結びつく意義」に賛同する同僚たちに支援される形であらしん堂をはじめました!

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